2007年09月22日

インスタント総裁は産まれるのか

 世論を喚起させる手法は様々だ。

 総裁選当日も、麻生陣営の現職国会議員が自身のブログを通じ、自民党本部周辺への集会を煽っている。自民党本部敷地内に入ることが出来ないことを明記しながらも動員しているのは、「皆さんの声を、思いを直に議員に伝えていただきたい。マスコミによって操作されたものではなく、純粋ないのちのある声を議員一人一人に伝えていただきたい。議員の魂を揺さぶってほしい。」だそうである。
 本音は、「小選挙区制でびびって、多数派に流れるチキン議員を脅してくれ!」と言うことなのだろう。

 この議員も世襲議員であり、ブログを見る限り、予想外の「支持」に浮き足だっているように感じる。過去の発言を見ると、いわゆる産経正論系の議員の様で、単純○○で、国士気取りなのだろう。この手の議員は、自己批判を全く出来ない。先の総裁選では、安倍を支持しており、先の内閣改造では政務官任命されているが、国民に対する自身の責任は全く感じていいないようだ。

 この議員も全く社会経験が無く、「純培養」の政治家だ。動員に応じ集まる人の不見識も問題だが、学生のイベントのノリで総員をし、それで総理大臣を選ぶ総裁選で勝とうする政治家の存在に危機感を感じる。本来は、日々の活動の中で、出来る限り一般の人に逢い、考えを述べ党員を増やしていくのが本来の仕事ではないのだろうか。
 しかし、自民党党員は激減している。2007/06/01の新聞によると
 自民党は1日、党員の減少傾向に歯止めをかけるため、国会議員を対象に党員の獲得ノルマを定める方針を決めた。達成できない場合には、政党交付金の減額や人事などでペナルティーを科す。参院選を前に「締め付け」を一段と強める狙いだが、反発も出そうだ。
 自民党の党員数は、91年の547万人がピークで、06年には119万人まで激減している。
[asahi.com:自民国会議員、党員獲得にノルマ 未達成は交付金減額も より引用]
この議員が、どのくらい党員を増やす努力をしてきたかだ。どこの誰かわからない人間を煽り、総裁選のために一時的に人を集めるような手法では、「マスコミ」を批判など出来ないだろう。

 麻生支持で集まる人たちにどのくらいの党員がいるかは不明だが、
 7月の参院選で2人を公認したものの前職が落選した東京都連。党員・党友は10万人弱で頭打ちが続くが、総裁選の最中「入党すれば投票できるか」といった問い合わせが約100件もあった。実際に20人余りが新たに入党、投票したという。
[asahi.com:弱る地方、党員苦悩 自民総裁予備選 より引用]
 こういった動きもあるようだ。

 インスタントで自身の支持する候補を、総裁にしようというのは短絡的に感じる。結局福田に流れた、議員と「思惑(≠志)」は変わらないのではないか。あわよくばだろう。

 とは言え、先の日本記者クラブの討論会を見る限り、見方によっては「麻生」に託そうと思う人が、多くても違和感はない。新聞によっては、ピントはずれと感じる社説もあった。
 福田が、麻生と余り考え方が変わらないと言ったのは、明らかに対立している印象を国民に与えたくなかったからだろう。福田が引き際に対して言及したのは、国民に理解を得られないのであれば、躊躇わず身を引くと考えているのだと思う。その際に、空白期間を少なくするためにも、つぎは麻生という考えがあったのではないだろうか。

 しかし、麻生は対立軸を鮮明にし、福田との違いを際だたそうとした。両者が拮抗していれば、そのような戦略をとるのは当然だろうが、同じ党の戦略としては、違和感を感じた。時には勝ち誇ったようにする姿は、人間的な薄さ、包容力の無さを感じた。
 結果的に、麻生の国家観の右寄りな部分が際だち、次期総裁選の芽を自ら摘んでしまったように感じる。
 敗退した場合、麻生やその支持者が党に絶望し、自民党から去る勇気があるのだろうか。自民党内でのプレゼンスアップ目的であれば、いかにも麻生らしが。

 ただ、「福田の語らない(語れない?)戦略」が、決していいとは思わない。しかし、自身の主張を声高に唱えるより、政権・連立の維持を考える上で、今までの政治を継続しながら微調整する戦略は、異常事態の現状では、否定されるべきではないと思う。

 何れが総裁になろうが、総選挙までの時間は一年と掛からないだろう。私たち国民に関わるのは、総裁選後である。
タグ:総裁選 戦略
posted by KENKOU at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | 更新情報をチェックする
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