2007年12月11日

「あの料金」はなぜ隠されているのか

 無くなるようで、なかなか無くならない料金がある。日本人のほとんどが所有していると言われながら、別料金になっている「あの料金」。

 「あの料金」は、総支払額の5%から10%近い割合を占めるにもかかわらず、その課金には無頓着な人が多い。「あの料金」は、料金値下げ競争が騒がれながらも、聖域化されてきた。「あの料金」は、ほとんどの人が利用しているにもかかわらず、ずっと「別料金」だった。

 「あの料金」とは、携帯電話のパケットサービスの210円とか、315円の利用料だ。「iモード付加機能使用料」とか「S!ベーシックパック」と呼ばれる料金で、各社サイトの料金プランでは、隠すように表示されていて、auの「EZweb月額使用料」に至っては、料金ブラン項目には明記が無く、パケット定額サービスの項目にさえ表記されていない。EZwebと言う料金とは別の項目のサイドフレームに表示されている。隠していると言うより、「必要経費」と言える存在というのが現状だろう
 余談だが、秋の割引サービスの料金改定で、最低料金プランの場合、auが一番高いことを(留守番電話とか、win端末での割り込み電話が無料で利用できるので微妙ではあるが)余り知られていないように思う。少なくともパケットサービスの利用料が一番安いのはドコモだ。

 上記したとおり、携帯電話契約者の多くがパケット通信を利用しているにもかかわらず基本料金に含めず、割引もしない、そして明記すらしないのは無視できない収入源だからだ。そして、携帯電話を通話にしか利用しない、「情報弱者」の人たちも余り疑うこともなく、支払ってくれる料金だからだ。
 ソフトバンク参入後、基本料金に含め(たぶんソフトバンクが先行し)各社無料化にすると思ったが、値下げの動きが全くないのはよほど「虎の子」の証左とも言える。法人契約とか、通話しか利用したくない人もあるからと言う「言い訳」もあるのだろうが、利用できない設定があればいいだけだ。

 未成年の有害サイトなどのフィルタリングサービスが普及しないという声があったが、実は利用者の問題ではなく、事業者の上記の様な問題があったから「普及させなかった」からだ。最大の理由は、収益の柱となっているパケット料金を減らしたくなかったからである。しかし、メールサービスを基本サービスとし、webサービスの未成年契約を厳格化していれば、
 NTTドコモ、KDDI(au)など携帯電話・PHS各社は、未成年者が利用する回線の契約時に、出会い系サイトのような有害サイトの閲覧を制限するサービスに自動的に加入する仕組みを2月ごろから始める。これまでは加入するかどうかを保護者に選んでもらっていたが、今後は原則加入とし、加入しないときだけ申し込むようにする。
 10日に、増田総務相が各社社長と業界団体に要請した。制限サービスへの加入者は9月現在、端末を持つ児童・生徒の3割、約210万人にとどまっている。
[asahi.com:有害サイト、閲覧制限強化へ 未成年者は自動加入 より引用]
こんなことに行政が介入する必要はなかったはずだ。メール利用が主な利用目的である未成年者の抵抗も少なかったはずだ。

 多くのスパムメールにしても、メールに表記されたURLをクリックするだけでwebに接続可能だからこそ、増大したのだと思う。悪質業者と携帯電話各社に「win-win」の関係があったと言える。こちらも、メールとwebのサービスに垣根があれば、携帯のspamメールに悩まされることはなかった筈だ。

 フィルタリングの必要性が叫ばれながら、行政の介入まで自主的に解決策を出せなかった携帯電話業界に、モラルの低さを垣間見た気がする。しかし、表現の自由などと言う耳障りのいい言葉で、被害者の減少よりも利益を追求した過去は、尾を引くに違いないと私は思うが、そんなことを考える人などほとんどいないのだろう。
 そして、フィルタリングサービスを利用すれば、webサービスはほとんど利用できなくなり、メールのみの利用となるだろうが、210円から315円支払わせる携帯電話会社と、それを看過する総務省の業界との「親密」な関係も問題だというのを、消費者は気づくべきだと思うが如何だろう。
posted by KENKOU at 01:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | 更新情報をチェックする
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